病院事務総合職の日記帳

病院事務(総合職)のお仕事を愚痴りながら紹介します

PDCAという考え方

仕事や事業の進め方で、PDCAサイクルという手法がよく用いられてます。

 

PDCAサイクルPDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。

Wikipediaより抜粋

PDCAサイクル - Wikipedia

 

ざっくり言えば、一つの仕事に対して、どうやってやるかを考えて、その通りにやってみて、どうだったかを確認して、ダメなら修正や違う方法を考える、という繰り返しの作業のことですね。

 

極々当たり前のことなんですけど、その当たり前のことができてない人、組織が多いですよね。

何ででしょう?

 

よく、それは計画が実行レベルまで落とし込まれていないからとか、チェック機能に問題があるから、とかが挙げられていますね。ウチの病院では、なんかあればとりあえずその2点のどちらかを指摘しておけばいいだろう、という雰囲気です。

 

上手に回せないのは、PDCAサイクル以前の、分析がしっかりできていないから、だと思います。

何となくこれが問題だろうと思われた課題に対して計画を作って、実際やってみたら大した成果が出なかった。何でか検証してみたけどよくわからない。というケースが多いように思います。

結局これは、最初に挙げた問題や課題が、本当に問題なのか、課題をクリアしたら本当に成果がでるのかをしっかり検証していないから起こってしまっているのだと思います。

この本当に問題となっているのかを捉えるためには、分析や仮説思考が大切になります。

何となくではなく、客観的事実のもとに問題を捉えること、これが最も重要だとわたしは思います。

これから医療事務もオートメーション化が進んでいくと思いますので、病院事務はこれを磨いていくべきだと思います。

地域包括ケア病棟をどう考えるか

なんとなく感じていることですが…地域包括ケア病棟をどう使えばいいのか、まだあまり理解されてないように思います。

ウチの病院はこの地域では最も早く地域包括ケア病棟を導入し、稼働も比較的高い水準にあるようです。この地域における地域包括ケア病棟の先駆け的な感じになっていて、近隣のいくつかの病院も話を聞きに来てくれます。

 

よく聞かれるのが以下のようなことです。

  • どういう患者が対象になるのか
  • どうやって患者を確保しているのか
  • 病棟内ではどのようなことをやるのか
  • 回復期リハビリテーション病棟と比較して、リハビリ提供量はやはり少ないのか

今回は、どういう患者が対象になるのか、というところを少し語ります。

 

対象患者は必ず聞かれます。確かに要件を見ると、よくわからないんですよね。

地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料(以下「地域包括ケア病棟入院料等」という。)を算定する病棟又は病室は、急性期治療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受け入れ並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシステムを支える役割を担うものである。

要は「一定の治療は終わったけど、在宅や施設での療養に不安の残る患者を受け入れて、在宅での生活に戻るための様々な手助けを行う病棟」なので、回復期リハビリテーション病棟のようにリハビリテーションを集中的に行う必要がある患者しか受け入れられないとか、そういった患者の状態による縛りみたいなものがないです。

広くいってしまえば、回復期リハビリテーション病棟だって「一定の治療は終わったけど、在宅や施設での療養に不安の残る患者を受け入れて、在宅での生活に戻るための様々な手助けを行う病棟」に該当してしまいます。この在宅での生活に戻るための様々な手助けが「集中的なリハビリテーション」となりますから。

 

じゃあ実際にどのように答えているのか、というと、それは相手先の病院によって異なります。

例えば、急性期病院には「回復期リハビリテーション病棟の対象となる患者は回復期リハビリテーション病棟で受け入れますが、それ以外の患者はある程度の治療が終わっていれば地域包括ケア病棟で受け入れます。」と答えます。単純骨折だけど高齢のためにリハビリテーションが必要な患者、というような回復期リハビリの対象から外れる患者も、急性期病院は高回転で病床を動かすことができます。

また、同じように回復期リハビリテーション病棟を持つ病院には、「回復期リハビリテーションの期限を迎えそうな患者を、当院では引き続きゴールに向けてリハビリテーションを提供することができます。」と答えたりします。

地域に緩和ケア病棟が無ければ、地域包括ケア病棟で緩和ケアを提供することだってできます。

つまり、地域によって足りない医療を、人的資源にもよりますが、地域包括ケア病棟を活用することで高い経済性を維持しながら、提供できるわけです。

 

ちなみにウチの病院は…

  1. 回復期リハビリテーション病棟の対象外となる、個別リハビリが必要な患者
  2. 回復期リハビリテーション病棟入院料の算定期限を超えて、さらにリハビリテーションが必要な患者
  3. 在宅で生活する上でポイントオブケアリハビリが必要な患者
  4. 急性期治療は終わったが、軽い治療を継続して行う必要がある患者
  5. 糖尿病や関節リウマチ等の患者教育が必要な疾患の教育入院
  6. 介護度が高い在宅患者のレスパイト
  7. 在宅療養中にちょっとした急性疾患に罹患した患者の治療
  8. がん治療後のリハビリテーション抗悪性腫瘍剤の投与も有り)

こんな感じで医療を提供しています。相談が来てお断りするケースはあまりありません。ただ、医師の数はそこまで多くないのと診療科に偏りがあるので、医師によっては専門外すぎて診療できないケースもありますが…

 

上手に使えば、急性期病床は回転が上がるので、急性期も機会損失は減りますし高単価も維持できます。回復期も、本当にリハビリテーションが必要な患者にリハビリテーションを継続して提供することもできますし、在宅でどうしようもない患者も受け入れて十分なリハビリテーションを提供することができます。

個人的には、地域包括ケア病棟は、その地域にとって「痒い所に手が届く」そんな病棟ではないかと思います。

 

その他のよく聞かれることについてはまた後日まとめたいと思います。

会議が単なる報告会に

月に一度、病院の事務職員が集まって会議を開きます。これは多分、大体の病院でも行われているとおもいます。

 

当院では、事務長のお言葉と、収支結果と各課からの報告があり、15分程度の持ち回りで行う勉強会が行われ、大体45分から1時間くらいで終わります。

 

無駄な時間です。

 

何もディスカッションしない

報告しかしない&報告に対するリアクションを認めない

これからも頑張りましょう、で締める

 

こんな会議に意味はありません。メールで十分です。そもそもやる意味がわからないんですよね、目的とか。

 

同じ事務職員とはいえ、やってる仕事も立場も違うわけですから、もっと生産的なディスカッションはできないものでしょうか。

例えば、先日こういう問題が起きたから、どう対応していくか意見を求めたい、とか。

議論したい問題はいくらでもあると思いますし、現場の意見を聞くチャンスだと思います。これは愚痴ですが、毎回現場の意見を聞かないで勝手に対策考えて失敗してるんだから、そろそろ学んだらどうですかって感じですよ。

 

まあ、人が集まる機会を有効に使えないなら、集めてほしくないですね。単なる報告会になってる会議なんて意味はありません。

禁煙治療のアプローチを事務視点で

禁煙治療についてちょっとした講習を受けてきました。といっても、私は看護師でも医師でもありませんので、治療方法や相談の受け方等の診療については全く興味ありません。

 

じゃあ何で受けたのか?それはもちろん、経営の為に、患者数を増やすにはどうしたらいいかを考えるため、です。

 

禁煙治療を拡大したいと思っても、ただウチの病院でやってます、程度の広報じゃダメなんです。今のウチの広報はまさにソレです。

医療者はどうやって、どこからアプローチをするのか知りたかったので参加させてもらいました。

 

結果、かなり良いお話を聞くことができました。また、診療報酬改定により対象が拡大されてから、年齢層も幅広くなっているようです。

 

ニーズに合わせた提供や健診部門からのアプローチや広報、ポスター作り等、色々提案していきたいと思います。

査定や返戻は業務最適化への切口にもなると思う

以前、他の検査で代替できない理由を書かなければならない検査の話をしました。

あの後、その検査について、臨床検査科に査定があることとオーダーセットの組み直しの依頼をしましたが…

 

その検査について、たまたま医師と話をする機会があったので、要件を説明して、算定時に削除していいか、聞いてみたところ快諾してくれました。

というか、ほとんどみてないそうで、やはりオーダーセットにあるからやっている、というニュアンスでした。

で、臨床検査科がセットの組み直しをしている間は、医事課では取り込まれたものから削除して算定をする対応をしました。

理由を書かなければ算定できませんし、医師は理由を書きませんから。

 

ところが、臨床検査科にとってはこれが面白くなかったようです。多分、検査件数実績が減るとか、自分たちの実績に響くとかそういうことを考えているのでしょうか。

検査委員会でも、自分たちはこれだけ検査をやっている、これだけ医師に追加検査を具申したから単価に貢献してる、とかいう自慢話を延々聞かされましたが、事務からしたら算定に結びつかなければ…という感じで、実際に単価に貢献していないので、自慢されてもねぇ。

 

結局は医師の了解の下にオーダーセットをこっちで修正しました。臨床検査科では対応してもらえませんでしたよ。

これに限らず、自分達がやっていることが査定や返戻の対象とされて何とも思わないんですかね。無駄を省くとかそういうことを考えないんですかね。

査定や返戻は嫌なものですが、ある意味業務最適化の一つのきっかけになるのではないかと思います。

 

我々は医師に言われたらやるしかない、仕方ないって言うのは、専門職として何か違うんじゃないですかね。まあ、こんなことウチの病院だけだと思いますけど。

FIM実績指数の報告月です

回復期リハビリテーション病棟を持つ病院を大いに悩ませた、FIM実績指数。ついに初回報告の月となってしまいました。

 

様式45という書式で報告するわけですが、この書式、すごく面倒なんですよね。7月報告や他の届け出と違って、単位数や入退院数を4月1日以降に入棟した患者に絞って計算しなければならないからです。

 

とりあえず、結果としては40弱となかなかの数値が出ました。色々鑑みて、計算から除外する患者が結構効いたな〜、という感じです。

他の病院はどうだったんでしょうか?

 

先日、回復期リハビリテーション病棟協会から緊急調査みたいな感じでアンケートがきて返信しましたが…いつ出るかは知りませんが、結果が楽しみですね。

FIM実績指数向上を事務的に考える

来月から報告が始まりますFIM実績指数。様々な病院がこの数値を上げたいと考えていることでしょう。

FIM実績指数の登場によって、回復期リハビリテーション病棟を運営する病院にとって、管理指標が増える、考え方を変える等、その運営方法を大きく変える必要が出てきてしまいました。

 FIM実績指数については下記の記事をご参照下さい

http://az-jun-iji.hatenadiary.jp/entry/2016/03/23/232626

http://az-jun-iji.hatenadiary.jp/entry/2016/05/06/223235

 

さて、今回はFIM実績指数の向上をテーマに、少し整理をしたいと思います。

FIM実績指数を上げるには、①FIMの利得を増やすこと、②在院日数を縮小すること、この2つを考えてあげればいいですね。計算式はどれだけ少ない期間でどれだけFIM利得を稼いだか、です。

 

 ①FIM利得を増やす

良く言われるのは術後や発症後の早期受入・介入です。早く介入すれば機能は改善しやすいと言われていて、実際にその傾向が見られるようです。これは回復期リハビリテーション病棟協会や様々な学会、厚生労働省等でそれを示唆する資料が出ています。

実際にどうか、ウチの病院のデータで検証してみました。

疾患別リハビリテーションの起算日から回復期リハビリテーション病棟に入るまでの日数を10日毎の階級別にFIM実績指数を集計したところ、10日以内では約50となっていましたが20日以内では約40、60日以内では30弱となりました。(脳血管疾患等リハビリテーション料の対象患者です。)

というわけで、まだデータは少なく分析は必要なのですが、早期受入は効果がありそうです。また、急性期病棟はさっさと患者を出したいところが多いそうですから、稼働対策にもなりますね。

 

②在院日数の縮小

最も有効な手段は退院支援です。といっても何をすれば…となりますが。

早期退院を目指す際に最も求められることは「患者又は介護者のニーズを満たしてあげる」ことだと思います。

患者や家族は在宅生活の不安や負担を極力無くしたいのですから、ライフスタイルに合ったサービスの紹介をするために手広く地域連携を考えたり、医療必要度が高くても、病院からの訪問看護や訪問リハを提供したり、緊急時の対応として自分の病院を選択肢の一つとして提案する等、方法は様々だと思います。

個人的には退院後のアフターフォローをどう考えるかが最も重要なのではないかなと思います。実際に上に挙げたような取り組みは、キチンと診療報酬でも評価されていますから。

 

というわけで、一口にFIM実績指数を上げたいと考えても、その取り組みには様々な部門が関わらなければなりません。チーム医療の重要性については前々から取り上げられていますが、今提唱されている支える医療に対しては、より重要と言わざるを得ないと思います。

当院でも部門の垣根を超えた議論を期待したいところではありますが、まだまだ難しそうです。