病院事務総合職の日記帳

病院事務(総合職)のお仕事を愚痴りながら紹介します

医事課に最も必要なコト

医事課職員にとって最も重要なコトは何でしょうか?
早くて正確な医療費請求でしょうか?
正しいレセプト作成でしょうか?

私は接遇だと考えています。
病院に来る人は何かしら心身に問題がある人ばかりです。何でもかんでも優しくしろとは言いませんが、適切に医療を受けてもらうように、しっかりと訴えを聞き、適切な対応を心がける必要があると思います。
事務職員は医療の素人ですから、最も患者に近い視点で物事を考えられると思います。これは事務職員の強みにもなります。

また、接遇は対患者だけではなく、院内スタッフに対しても考えなければなりません。
医事課であれば、算定に際して他の職種と絡む場面がしばしばあります。基本的に医療職は、自分が提供する医療や使った材料の価格を知りませんし、お金(診療報酬)の話は煩わしくて聞きたくもない人も多いですから、それなりのコミュ力は求められてしまいます。接遇とはちょっと違いますがね。

まあそんなこんなで、やっぱり患者と目線を合わせること、気配りができることが大事だと思います。
事務職員は医療職でないので、クレームもつきやすいですし、病院に入って一番最初に応対するわけですから、なんかやらかせば印象にも残りやすいです。
是非ともウチの一部の事務職員にも意識してもらいたいものです。まあ、大抵は言えば理解してくれますが、返事だけの奴もいるんですよねぇ…


FIM実績指数について②

4月下旬から、看護科、理学療法科、作業療法科と私で、どうやってFIMを計測し管理していくか、自主的に検討を進め始めました。
なかなか病院から指示が出ないので、業を煮やした?看護長や主任理学療法士が声をかけてくれました。ありがたいです。

そんなこんなで、このチームでの私の役割は素人目線からの指摘と、管理のシステム化、データ分析です。
システム化と言っても電算システムではなく、医事的に問題なくシステマチックに管理していくための手法の提案と決定ですね。
もちろん電算対応の検討もシステム屋と話をしていますが、これは本部や他の病院にも絡む話なので、本部とシステム屋との緩衝役です。

最終的にはカルテ(紙)とデータ管理の2つのシート(Excel)を使って管理をしていく運用となり、現在試験運用中です。
問題は今のところなさそうなので、電算システムに対応するまではこの方式でいけそうです。

FIM実績指数の計測やデータ管理これで良いのですが、問題は除外患者の選定ですね。
除外する場合は入棟した月のレセプトにその旨と理由を記載する必要があるので、入棟後の評価やその後の短い期間で判断しなければなりません。

ここを今後どうしていくか、それと実績指数を上げるためにはFIM利得を上げるか在院日数の縮小しかありませんから、既に色々つついていますが、閑散期対策をしっかり講じなければならないです。

ちなみに4月入棟患者の選別はミーティングを重ねたり、統計データを分析してみたりして選別をしています。年齢はあんまり関係なさそうかな?

限度額適用認定証について

前回の記事<食事療養費の引き上げについて - 病院事務のぼやき>で未収金という言葉を使ったので、今回はそれに関連する?保険制度のお話です。

 

70歳未満の方が入院することになってしまった等で、医療費が高額になりそうなとき、必ず申請してほしいのが限度額適用認定証の交付です。

元々、高額療養費制度というものがあって、これ病院窓口で支払う医療費が高額となってしまった場合に、健保組合等に申請することで、自己負担限度額(これは収入によって異なります)を超えた分が戻ってくる、という制度です。

この制度では、あとから戻ってくるとはいえ、病院で高額の医療費を支払うことは変わらんので、その時の負担としては大きなものとなってしまいますよね。

限度額適用認定証は事前に申請して交付してもらうことで、窓口で支払う金額を自己負担限度額までで抑えられますので非常に便利です。(ちゃんと病院の窓口に提示しないとダメです。)

ぜひ活用してください。

 

また、限度額適用認定証については協会けんぽのホームページで説明されていますので見てみてください。

医療費が高額になりそうなとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

ちなみに、70歳以上の人たちは交付されている保険証にすでに限度額が決められているので、この申請は不要です。

 

食事療養費の引き上げについて

平成28年4月より一般の人・・・標準以上の収入がある人については一食あたりの食事代が100円引き上げとなりました。

仮に1か月30日入院して3食食べた場合、9,000円の自己負担増額となります。

 

9,000円/月って結構な額ですよね。私のお小遣いの三分の一です。

 

実際にウチの病院でも患者さんから問い合わせが数件ありました。

ウチの病院は亜急性&整形手術って感じの病院なので平均在院日数はかなり長いです。なので、2か月・3か月以上入院する人はざらにいますので、患者さんの負担はかなり大きくなります。

事前の根回しをしっかりやっておいてよかったです。

 

ただまぁ…負担額が増えると医事課としては未収金が気になってしまいますね。

 

入院時食事療養費については協会けんぽのホームページでも説明されています。

入院時食事療養費 | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

日直&当直

事務職員ですが、夜間や病院が休みの日には輪番で出勤・お泊まりがあります。
業務内容は受付&電話対応と見廻り、トラブル対応といったところで、当番日でもない限りはまあ、暇です。当然手当てはでますし、当直明けは午前勤務で午後はお休みになります。
なので、稼ぎたい若手は法規に触れない範囲で先輩や上司の日直・当直をもらったりします。

今回はトラブル対応について、どんなトラブルがあったりするのか、紹介したいと思います。

トラブル事例①:屋上サンルームに鳥が侵入
夜間当直の見廻りの時ですが、屋上サンルームの施錠確認のために真っ暗闇のサンルームに行ったら、ガサガサッと物音が聞こえてきたので、ついにお化けがでたのかと思ったら、ヒヨドリが侵入してました。
虫取り網で捕獲してサヨナラバイバイ。

トラブル事例②:積雪による停電
これも夜間当直の時ですが、停電が起きると非常灯がつき、アラームが鳴ります。その時は特に何事もない平和な当直だったので0時に眠りに入ったのですが、明朝4時にアラームが鳴り、起こされました。
停電しているため、電気室の確認をすると完全に電気が停まってしまっていたため、東電や管理職に電話しながら小型の発電機を3台引っ張り出して、病棟へ配線。
職員寮にいる人を招集してお手伝いしてもらって、院内の安全を確保、その後はひたすら雪かきしてもらい、自分は東電と院長との電話対応。電気の復旧は4時間後くらいでした。

とりあえず体験したトラブルの内、2つを紹介してみました。他にも色々ありますが、また書きたいと思います。

廃用症候群リハビリテーションについて②

廃用症候群リハビリテーション料について要件をまとめましたが、今回は回復期リハビリテーション病棟入院料との絡みを少し。

廃用症候群リハビリテーション料の要件では、急性疾患後で治療の有無は問わないとされていますが、回復期リハビリテーション病棟の対象となる廃用症候群は、外科手術又は肺炎等の治療時の安静による廃用症候群とされています。

あくまで、回復期の対象となる患者は治療後の廃用症候群であり、ここは従来と変わらない要件になっているため、急性期側も患者を回復期に転院・転棟させるときに十分に注意する必要がありますし、ウチの病院のように患者を受け取る側も十分に注意する必要があります。

特に地域連携室というような部署に、医事課のスタッフを配置させている病院は多くはないと思います。ウチはたまたま地域連携室と医事課が同じ部屋なので、常に相談できる体制にあるため問題はありませんが…

地域連携室のスタッフも、ある程度の知識が必要になってきていますし、医事課が知りたい前医の算定情報なんかも知っておくと良いと思います。

廃用症候群リハビリテーション料

廃用症候群リハビリテーションが、独立した疾患別リハビリテーション料として新設されました。
これに伴い算定要件も変更されています。

変わった点は算定上限日数が120日になり、急性疾患の治療後による長期臥床が治療の有無は問わない、とされたことの2つです。

また、廃用症候群リハビリテーション料は初期加算・早期加算の起算日が必ずしもリハビリテーションの起算日とイコールでは無く、原因となる疾患の発症日が初期加算・早期加算の起算日となります。
その為、今までのように廃用症候群と診断されたすぐ後のリハビリであっても、加算は必ず算定できるというわけではなくなりました。

原因となる疾患の発症日には十分に気をつけて、算定漏れ・ミスが出ないようにしっかり指導・伝達をしていきたいですね。