お勉強の記録
自己研鑽なんて大したもんじゃありませんが、病院はやはり閉鎖的なので、できる範囲で外の情報を得るようにしています。
で、それを一応お勉強時間としています。
というわけで、上半期お勉強の記録です
・職場の問題地図 沢渡あまね著
・武器としてのITスキル グロービス経営大学院著
・他院の企業研究をちょこちょこ
・病院マーケティングサミットJAPAN2019に参加
・お絵かき(勉強っていうか趣味?)
基本的には医療事務っぽいものは避けてます。早見表あるし。あと、資格系も避けてる感じですね。何かしらとった方がいいかな〜とは思うこともありますが。
大体は、本を読んで自分ごとに置き換えてみたりとかをノートにまとめています。それを実際に職場でやってみたり、やるために味方をつける際の材料とかにしてます。
お勉強時間はゲームとか色々遊びたいので、多分1日平均にすると40分とかそこらだと思います。やりたい時にやるので毎日はやりませんし、当直中や夜にこっそり集中してやる時もあります。
こんな感じで勉強?してます、一応。
心機一転blog再開
新規施設立ち上げプロジェクトに巻き込まれたり、将来経営構想を作らされたり、転勤したりで心の余裕が消え去っていましたが、ようやく落ち着いたので、心機一転といいますか、また日記を書いていこうかなと思います。
(twitterは愚痴だらけの平常運転でしたが)
近況報告ですが、平成30年4月1日付で県内の別の医療機関に転勤となり、車通勤(50分)から電車&バス通勤(90分)となり、通勤辛くなったのもあって、今年の5月頃に引っ越しをしました。
医事課の業務としては毎月の医事統計と会計管理、施設基準の管理がメインです。
企画業務としてはDPC分析やら収支分析やらで事業計画未達の要因分析と今後の解決策立案です。そろそろ来期の事業計画策定も始まります。あとは広報も少しずつ手を加えている状況です。
前の病院と比べて、現場業務が無くなったてくれた分、これらの業務に集中できる環境があるのでありがたいですね。
摂食機能療法の算定件数が伸びないのは何でかな
平成28年度診療報酬改定で摂食機能療法では対象患者の考え方が広がりました。
- 発達遅滞、顎切除及び舌切除の手術又は脳血管疾患等による後遺症により摂食機能に障害があるもの
- 内視鏡下嚥下機能検査又は嚥下造影によって他覚的に嚥下機能の低下が確認できるものであって、医学的に摂食機能療法の有効性が期待できるもの
2の部分が増えた形になります。ざっくり言ってしまえば、脳血管疾患の患者でなくても、検査でしっかり診断がつけばオーケーという内容になり、対象がかなり広がりました。
じゃあ算定件数は上がったのか?というと当院では残念ながら横ばいでした。(算定漏れもありましたが、それも込みです。)
算定件数が伸びなかった理由は以下でした。
- 言語聴覚士や看護師視点で必要な感じだったけど、脳血管疾患ではないため検査での評価が必要だった。しかし、医師がいつまでたっても検査指示をしないため、算定にはならなかった。
- 実際に行う際は看護師が行なっているが、他の業務が多く、介入したくても介入できない、というケースが多く、実施できない。
機会損失が多かった、という感じですね。
以前にもこういうケースがありましたが、問題として意識されずスルーされていましたが、未だにスルーされています。病棟は算定に繋げたいという思いはあるのに、です。
普通の経営をしている病院からすれば何とも馬鹿げた話だと思います。リハビリテーションが売りの病院でこれですからね。
ウチの病院は地域包括ケア病棟と回復期リハ病棟がありますが、両方とも出来高で算定できます。
看護師ができないなら、理学療法士や作業療法士がやればいい。地域包括ケア病棟なんてリハビリテーションは包括です。(個人的にですが、セラピストは単位とってなんぼみたいな考え方はもう古いと思います。)
また、歯科衛生士を雇って彼らに管理させても良いと思います。
看護師の時間がないなら助手やクラーク増員するなり、採血とかの検体採取をもっと臨床検査技師にやらせれて時間を作ればいいと思います。
ずーっと言い続けてることですが、これだけ診療報酬が、医療が、働き方が変わってきているのに、病院はなかなか変わろうとしません。考え方をすこし変えるだけでできることがいっぱいあるのに。
医事課がうるさく言ってようやく動く、なんて非常に馬鹿げた話だと思います。
人事考課、事務の目標の基本は生産性を高めること
今年も複数の医事課職員の一次考課をすることになります。昨年度は初めてでしたが、どんな目標を立てたら良いか、どうやればいいか、自己評価の仕方等、15分〜20分くらいのプチミーティングを繰り返しながらやりました。普段、自分の考えや仕事のこと等、自分から発しない人だらけの中で、割と色んな意見を聞けたので、今年も同じようにやりたいと思います。
期首面接の時期には、目標を部下には立ててもらうことになりますが…結構難しいんですよね、目標を立ててもらうのって。
「どんな目標を立てたら良いかわからない」なんて言葉を毎年聞きます。なんでこんなことになるかというと、やりたいことはあるけど自分の等級には合うのかわからない、という理由や、所詮は事務職なんでどんな成果が求められるのかよくわからない、なんて理由がほとんどです。
まあ、やりたいことと自分の立場のギャップを気にしてしまっているケースが多いですね。
事務職の目標は基本的に「生産性を高めること」だと思います。
生産性というと大体は、得られた成果とそれに対してどれだけ資源が使われたか、という感じです。医療事務で例えれば、レセプト点検にどれだけ時間や人を投入したか、という感じですね。与えられた時間や人員でどれだけのレセプトがみれるか、正確な請求ができるか、という感じです。
ということは、医療事務の生産性を上げる、と考えた場合、例えば、2000枚のレセプトを点検するのにどれだけ時間をかけているか、かける時間が減って査定も変わらないあるいは減った、と言うならそれは生産性が上がった、と言えます。この考え方はレセプトをみない人でも、ある資料の作成時間が去年と比べて減った、とか、案内をペーパーを配布することで簡略化した、とかそういうのでも良いと思います。(一定以上の質は維持する必要はあります。)
ベテランの人等、ある程度個人でできることが少なくなると、目標を考えるのが難しくなりますよね。これ以上何すりゃいいんだ、みたいな。
その場合、自分だけでできることではなく、周りを巻き込むような方法が良いと思います。
例えば、看護師の記載がイマイチだからカルテ確認や口頭確認の回数が多い、というような無駄な時間を減らすために勉強会やチームを組んで算定漏れ対策を考えたり、処置箋をもっと看護師が使いやすいように変えたり、とかですね。
まあ、こんな感じで色んな視点があります。細かいことでも、事務はルーチンワークが多いですから、年間でみればそれなりの数字になるんじゃないでしょうか?1日10分削れば年間で大体勤務日数は260日くらいでしょうか?2,600分になります。これは結構な数字だと思います。
忙しいから早朝出勤で何とかする、とか残業すればいい、というのは熱意は認めますが、評価できるか、というと私は評価しません。この考え方が正しいかどうかわかりませんが、そういう方針だと伝えています。
忙しい!残業多い!という人は、どうしたら時間内で終われるか、それを考えてほしいです。考えようとしてもどうしたらいいかわからない人は上司に相談すりゃいいんですよ。考えてもどうしたらいいかわからないので一緒に考えて下さいって言えばいいと思います。
まあ、こう言っても相談してくる人は決まってるんですよね。仕方ないことなのかもしれませんが、相談してくる人とそうでない人で、目にみえて差がつきますね、やっぱり。
回復期リハビリテーション病棟 1と2の違い
回復期リハビリテーション病棟について、ちょいちょい1と2の違いって何でしょう、みたいな質問がきます。
施設基準的な話ではなくて、もうちょっと感覚的な話ですね。実際に2から1に変わって何が違うの?みたいな。今回は施設基準の違いも含めてそこら辺を語りたいと思います。
施設基準の違い@体制
- スタッフ配置:PT2名・OT1名以上(専従)➡︎PT3名・OT2名・ST1名以上(専従)+専任の社会福祉士、医師1名以上ずつ
- 看護配置:15対1➡︎13対1
- 休日リハ:要件なし(加算)➡︎週7日体制必須
施設基準の違い@入棟時
- A得点:0%➡︎5%(入棟時の医療必要度1点以上)
- 重症度:20%➡︎30%(入棟時の日常生活機能評価10点以上)
施設基準の違い@アウトカム
- 在宅復帰率:60%➡︎70%
- 入棟時重症患者の改善:3点以上改善が30%➡︎4点以上改善が30%
こんな感じでしょうか。ざっくり言えばスタッフの配置を手厚くし、休日もリハビリを提供して、より重症の患者を受け入れて、より多く改善させて在宅に帰す、という感じですね。
回復期リハビリテーション病棟1になると、医師と社会福祉士を専従配置することで200点若しくは120点の体制強化加算という加算も算定することができます。
感覚的に何が大きく変わるのか、というと…
- 重症度の高い患者が増えるので業務負担が増大
- リハビリスタッフが365日配置になるので、働き方が変わる
- 管理指標が増える
というような感じでしょうか。
あとはアウトカムの部分やインプットの部分で、どうやって重症度を上げるかとか、地域連携、退院支援の取り組み方も変わってきます。在宅復帰率10%アップって結構キツいです。また、回復期リハビリテーション病棟は月あたりの退院患者数も少ないので、1人の比率が高いです。そういう難しさもありますね。なので、回転率を上げるという視点で取り組んでいる病院もあります。
2から1への基準アップは、体制も取り組み方も考え方も大きく変わってきます。たとえ体制が整っていたとしても、現場のスタッフや事務、連携室等が理解していないとインプットやアウトカムを満たすのが困難になってしまいますので、しっかりとした検証が必要だと思います。
検討もしないで物事をとりあえず決めちゃう
外来で新しい診療科を新設するそうですよ。時期は、とりあえず準備ができてから、だそうです。
これだけでもう、はあ…?って感じです。
診察室の改装、スタッフの配置・教育等、準備を進めていかなければなりません。そのため、各所属長は悲鳴をあげております。
医事課でもやはり、処置箋どうしようとか、検査のオーダリングどうすっかとか考えながら、その診療科の診療報酬についても担当者に教えなければなりませんが…その診療科の経験者がいないからどうしようかって感じですね。
また、届出どうする?標榜は?とか、レセプトや会計の締めとか、色々と考えにゃなりません。
とりあえずは、やることの整理は終わったんで、あとは実行するだけですけどね。
やるから、の一言で始まった診療科の新設ですが、これから求められるのは、採算性の話になります。まあ、ちゃんと黒字出せよって話が医事課に来ますよ。
そもそもこれは採算性を考えないで始まってます。つまり、やることはこっちで勝手に決めたけど、赤字にはしたくない(若しくは経営数値には興味ない)からあとは頑張ってね、って言われます。いつものパターンです。
実際に試算しても、入院は無いので、どのくらいの患者数が来るかはわかりませんが、まあまあ赤字でしょう、という結果です。黒字にするためには相当の患者数が必要ですね。もしくはその診療科を通じて他院受診が減ったり他の診療科の増患があるといった経済効果を期待しなければなりません。
そもそも、ニーズはあるんでしょうか?どのくらいの患者数を見込んでいるんでしょうか?機材やスタッフの費用は大丈夫なんでしょうか?教育は?
本来は色々と検討した上で決めるような内容ですよね。診療科を新設するって簡単に言ってましたけど、簡単に決める前にちゃんと検討したり、せめて所属長会議くらいのレベルで意見求めたりするくらいはしてほしいですよ。
事務職員でも当直がある、そんな病院もあります
病院事務職員の多数は当直業務をやっているのではないかと思います。(働き方改革で無くしている病院も出始めたとか。)まあ、大病院やキチッとした運営をしている病院は、守衛や派遣を上手に使っているのかもしれませんが、ウチはそうじゃないので、当直が8日に1回、回ってきます。労基ギリギリです(^-^)
当直の体制には大いに不満はあります。守衛はいなくて、夜中の戸締り巡回、翌日昼まで勤務とまあ、もっとありますが…
翌日の勤務時間は所属長判断で、ウチの上司は朝帰りOK派なんですが、それやると事務のトップの方々が色々とうるさいらしく、何となく昼までは絶対勤務、みたいな感じです。
また、委員会業務が時間外や夕方にあったりするため、帰れるけど帰れない、なんてこともしばしばあります。その場合、時間外手当もつきません。
これって結構キツいんです。何もなければ0時には最後の鍵の見回りをして、寝ることができるんですが、何もないなんて日はあんまり無いんですよね。
電話で起こされたりもしますし、救急やってるわけでは無いですが、患者が来たりもしますし…
ほぼ徹夜状態で翌日午後も帰れず勤務、ということもざらにあります。 まあ、自分のタスク管理に問題がある人もいますけど、委員会やら会議やらが入ってたらもう最悪ですよ。眠くて会議どころじゃ無いですから(笑
事務が必要ない委員会にも事務員をぶち込む病院なので、1人の事務員が4つ5つ掛け持ちもざらにあります。要らない、意味ない委員会もあります
こんな状態で患者の送迎もしたりします。安全管理上どうなんだって話ですよ。私が患者なら、そんな人が運転する車になんか乗りたくないです。
事務は縁の下の力持ちだから仕方ないとか言いますけど、それとこれは話が違うでしょう。とりあえず事務が犠牲になればいいみたいな考え、本当にやめてくれませんかね…
組合も使いもんにならないし、人事の相談窓口はトップとズブズブだし、どこに相談すればいいのやら。