病院事務総合職の日記帳

病院事務(総合職)のお仕事を愚痴りながら紹介します

脳血管?運動器?延ばしたい回復期期限

個人的にはやって欲しくありませんが、こんなやり取りがありました。

 

病棟の看護師から、脊椎骨折に対する固定術後の回復期リハビリテーション対象の患者について、看護師からみて、麻痺や痺れなど「髄」の症状が強く出ていて、入院も長引きそうだから、胸髄症の診断で脳血管対象にならないか?

 

という相談がありました。

医事課に与えられた情報は、転落による圧迫骨折、偽関節、脊椎固定術後、でしたので、「大腿骨、骨盤、脊椎、股関節若しくは膝関節の骨折又は2肢以上の多発骨折の発症後又は手術後の状態」として処理していました。

 

上記情報を考えると、脳血管対象とするには「脊髄損傷」がある必要があります。

150日の対象は義肢装着と「脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後若しくは手術後の状態」ですので。

 

そのため、150日としたいのであれば、受傷時に脊髄損傷が無くてはなりません。

病棟の言うように、胸髄症で150日としたいのであれば、胸髄症と固定術を関連付ける必要があります。

 

この辺りは診療に絡む話なのでよく分かりません。延ばしたいなら医師と相談してください、という話になります。

 

ちなみに、運動器リハの対象に「上・下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺その他の急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者」とあります。

麻痺が「髄」では無く「椎」に起因するという可能性もあるのではないでしょうか?医療は素人なのでよく分かりませんが。

 

今回、病棟の看護師が医師に150日にしたいから脊髄損傷があれば150日で良いって医事課が入ってるから診断名つけて、と整形医師に依頼するクソみたいなことが発生したわけであります。

で、元々の病院で執刀した医師から胸髄症?胸髄腫瘍?とせずに、脊髄損傷をつけた理由は?と病棟が聞かれ、病棟から何で?と、私がいない時に医事課に問い合わせがありました。

これって、脊髄損傷は無いってことですよね?

 

根拠も無しに入院期間を延ばしたいからといって、こんなことをやってしまうのはどうなんでしょうか?しかも、医事課が言ってるみたいな言い方しやがります。

 

今度、質問してきた医師と話す機会ができたので、その時に病棟が勝手にやってしまったこと、と洗いざらい説明しますが…

何でもかんでも医事課が医事課がって…なんだかねぇ

病院事務にはパソコンスキルがつきもの

病院事務に必要なスキルを考えたときに、接遇とか診療報酬の知識とかが真っ先にあがりますが、今回はパソコンスキルについて少し感じたことを書きたいと思います。

 

 たとえ医療事務であろうと、事務でWord&Excelが全く使えませんというのは個人的にアウト。

 

WordやExcel、医療事務ではほとんど使わない、と言われるかもしれませんが…

医療費の計算をするのは医事システムです。今時手計算で医療費を計算し、レセプトを作成している医療機関はほとんど無いと思います。

このシステムの使い方を覚えてもらうには、簡単なパソコン操作が必要なわけですが、WordやExcelがどのくらい使えるかは、パソコンをどの程度使えるかの指標になります。

 

体感ではありますが、新人に医事システムの使い方を教えた時に、WordやExcelを使えるかどうかで、差が出ます。ヘルプの使い方や、パソコンの基本的な操作方法を知っているからです。また、使い方がわからないとき、まず自分で調べる、という頭もあります。だから覚えも早いです。

 

また、医療事務でも簡単な請求書作成や社外・社内文書の作成もありますし、全く使わないわけではありません。

 

というわけで、今時事務職員がパソコン使えません、というのは通用しないと思います。私が人事なら真っ先に落とします。

パソコン使えないのに事務?なめてんのか?ってなるに決まってます。

 

まあ、今年の新人君が全くパソコン使えません、という感じだったので、ちょっと愚痴です。

多発性筋炎は脳血管リハ

リハビリ科から多発性筋炎は運動器リハビリテーション料で算定で良いですか?と、医事課に質問がきました。

 

医事課的には、診療報酬早見表から考えるので、脳血管リハビリテーション料です。

 

通知の(2)に「脳血管疾患等リハビリテーション料の対象となる患者は、特掲診療料の施設基準等別表第九の五に掲げる患者であって、以下のいずれかに該当するものをいい、医師が脳血管疾患等リハビリテーションが必要であると認めるものである。」とあり、「エ、慢性の神経筋疾患とは、パーキンソン病脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患(筋萎縮性側索硬化症)、遺伝性運動感覚ニューロパチー、末梢神経障害、皮膚筋炎、多発性筋炎等をいう。」

と、ありますから。

 

で、思うのは、こういう質問って、逆に医事課から質問が出るような内容だと思うんですよね。

だって、多発性筋炎がどんな病気で、どんな症状があって、どんな治療をするものか事務はわかりませんから。そもそも多発性筋炎って何ですか?という話です。

多発性筋炎は、全身の骨格筋の炎症を基本的病変とする全身性炎症性疾患、だそうです。

よく分かりませんね。言葉だけみると慢性の運動器疾患にも見えなくはないですが、その疾患の本質はわかりません。

 

つまり、単純に多発性筋炎って運動器ですか?なんて聞かれたところで、事務は「はぁ?」って感じなんですよ。そんなことそっちで医師と相談して考えろ、と思います。

今回みたいに明確に記載されているものは事務で判別できますが、記載されていない、マイナー?な疾患はやはり専門職がまず判断をすべきだと思います。

 

あと、腰痛症でリハビリテーション料を算定しようとしてた時はびっくりしました。

 

リハ科は疾患はあまり気にしないんですかね?とりあえずリハビリテーションをやればいい、みたいな。そんな感じなんでしょうか?

システムの活用は苦手?

医事システムの管理を任されていますが、今は診療会計から離れて、レセもあまり見ていない状態です。

 

4月から2週間に1日だけ、システム管理に半日じっくりみるための時間を設けてみています。

自分が今の病院に来てからずっと使っているシステムで、仕様やらマニュアルやら機能やらは、担当になるまで知らないまま使っていました。

 

いざ担当になって仕様やら機能やらのチェックから始めてみたんですが、結構色んな機能があるんですよね。過去に前任者に聞いて、そんなの無いよって言われた機能もいっぱいありました。

 

自分が使っている時は、こんな機能無いの?とか聞いていたんですが、案外そういうことを聞いてくる人っていないんですね〜。担当になって気づきました。

 

機械に任せれば1時間かかる仕事が5分で終わるのに、オートメーション化したいとか、そういう風に思わないのかな。そういう意見がシステムの進化に繋がって、業務の効率化にも繋がるんですけどね。

 

今のシステムって、併算定不可とか点数マッチエラーとか、しっかり設定してあげれば、会計を作る段階でにわかるようになってるんですよね。

 

昨年から診療会計の現場から離れているので、新採用医薬品とか、検査とかそういう情報はやはり現場から逐次欲しいもんなんですけど、何も言ってこないんです。

後で返戻や査定の取りまとめをしたときに発覚とかザラにあります。

 

何ができて何ができないのかわからないから、何を伝えれば良いかわからないって言われたんですけど、わからないから何でも相談できると思うんですよね。できるかできないか、わかるのはその後で良いんですよ。

 

こうしたらもっと良くなるとか、こうなれば良いのに、とか、何も考えずに仕事しちゃってるだけのような気がしますが、きっとシステムを使うことが苦手な人が多いのかなとも思いました。

とりあえず言っておけばいいみたいな風潮

費用削減を名目に時間外給与を減らしましょうという動きがあります。ようは残業減らせってことです。

 

大体こういうのって、課題として挙げたものの、挙げた奴が課題意識を持ってないんですよね。ウチの病院がそうです。

 

残業減らすためにスキルアップを!

残業減らすために効率化を!

 

って言われるんですけど、個人の問題にされちゃって、組織の課題にできていないんです。

さらに言うと、言われた人達も当事者意識かありません。誰かが何とかしてくれるでしょ、って姿勢が出ちゃってるんですよね。だから何もしない。何もできない。何も考えられない。

 

そして経営監査で「言ってはいるんですけどね〜…」みたいなやりとりが出てきます。

 

問題の本質を捉えられないリーダーだらけで困ります。

病院企画の仕事

病院の事務といっても、医療事務だけでなく、庶務や経理、施設、営業等があったりします。

その中で、今回は「企画」という部署についてちょっと触れてみたいと思います。
 
病院によってその役割や名称は異なるとは思いますが、ウチの病院で言う企画は、経営を考える部署として動いています。
ただ、経営に必要なデータを集めて運営会議で報告し、必要があれば経営者だけが納得できる分析をして終わり、ということがほとんどです。(ウチはね…)
 
データも分析資料も使わなければ無価値です。ああ、そうなんだ、で終わる資料に意味はありません。作る側の質ももちろん求められますが、受ける側、使う側の質が最も重要です。
 
病院経営を考える上で、こういった企画のような部門は非常に重要と言えますが、使いこなせている病院ははたしてどのくらいあるのでしょうか。
 
実情として、慣例的に会議で使う資料を作らされますが、ハッキリ言えばクソみたいなもんです。何も言われないし、そこから何も生まれません。
また、こうしたいからこういうデータを集めて分析してくれ、と言われたこともありません。
うちの病院はどこへ向かうのか、舵取りをしてくれる人がいないのも困ったもんです。

言い方が悪いと言うだけの批判

医事課と企画課の兼務状態なので、経営状況や院内のベッドコントロールといった運用に口を出しまくり、新しい提案をしまくります。課題を解決するために、事業計画を達成するために。

現場の比較的若い職員や管理職は理解を示してくれ、協力してくれるんですが、経営幹部は決まってこう言います。

「言い方が悪い。」

つまり生意気ってことをなんでしょう。はたまたそんなことは分かっている、ということでしょうか。

でも、実際は、伝えれば現場は理解してくれ動いてくれます。分かっていたなら何故やらないのでしょうか?現場では(一部の部署を除いて)生意気な若造が言ったって動いてくれるわけですから、トップが言えばもっと早く動くと思います。

私の目標は事業計画達成です。計画達成して人事考課A評価以上をもらい、賞与も計画以上をもらうことです。その為に経営状況や院内の運用を徹底的に客観的に分析して課題を見つけ、問題解決のプロセスを考えます。そしてそれを伝えて、チェック&フォローをします。
数字をそのまま伝えるのが言い方が悪いと言いますが、そこをオブラートに包んでやんわりと言ったところで危機感まで伝わるのでしょうか?

ただ、現場に伝わってもトップには伝わっていないということですので、両方にしっかり伝わるように改善はしなければなりません。

普通逆だと思うんですけどね…